『今日を生きる』大平光代を読書。
著者の半生記。『婦人公論』の連載の出版。
裏切り、自殺、非行、ホステス、弁護士、大阪市助役、結婚、育児など壮絶な人生を送る。
今は夫と娘に囲まれ、心の緊張と解放が上手くできていると思います。
お勧め度:☆☆☆(色々な人のヒントに、特に育児される方)
○娘と共に
・帝王切開で娘を出産。娘はダウン症、心臓病などの病気で生誕。
・会社は有能な社員には出産後も働いて欲しい。休暇中も情報の収集を。
・子供に見返りを求めない。しなやかに生きましょう。
・子供を標準と比べない。大きな子もいれば、小さい子もいる。
・子供に色々な経験を積ませる。特に私の娘には、多くの刺激を与えました。
・妊婦健診の無料化を要求。
・自立とは、自分の意思で他人と協調して生きていける事。親や先生にとって良い子に育てない。
・非行に走る子は我慢できない子。我慢する事を教えて。
・助役の時、度々悔しい気持ちに。泣くと気が晴れます。
○いじめ
・転校でいじめに遭う。友の裏切りで、腹をナイフで刺す。親にも反発。暴走族に入り、暴力団組長と結婚・離婚。
・ホステスをやっていて、父の知人大平浩三郎(後に養父)と会う。心を閉ざしていた著者を前向きに変える。
・宅地建物取引主任、司法書士の資格を取得。通信教育の大学に入学、旧司法試験に合格、弁護士に。
・父を癌で失い、母と同居。世間体を気にする母と和解。
○規範意識
・弁護士から大阪市助役に。職員厚遇問題が発覚。福利厚生改革委員会長に。
・秋葉原事件に対し、「人のせいにしない。友達と遊び、一線を知る。前向きになれば出会いもある」。
・人には規範意識「ちゃんと生きる。人の痛みが分かる。お天道様が見てる」が必要。
・著者はおばあちゃん子、仏教が身近に。中央仏教学院を卒業。日曜学校の様な語らいの場を開きたい。
○生きるための知恵
・著者は料理が趣味。夫も料理する。夜中の授乳は夫が。夜、夫と紅茶を飲み、語り合う(主に娘について)。
・義父母、義兄夫婦には全てを晒す。
・試験合格には、強い意志、合格後のイメージ、無駄を排除し合格ラインを意識した勉強、直前ノートが有効。
・震災に備え、備蓄、落ち合い場所の確認を。
・「今は娘を育児し、生きてきて良かった」。