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『公安は誰をマークしているのか』大島真生を読書。

公安、主に警視庁公安部を解説。テロ防止もやっています。

お勧め度:☆☆

○公安とは
・警察には公安警察、警備警察、交通警察、刑事警察などがある。公安は国を脅かす犯罪を取り締まる。
・国に警察庁、東京に警視庁、道府県に警察本部がある。しかし原則、国家警察ではなく地方警察。
・警視庁公安部には公安総務課、公安1~4課、外事1~3課、公安機動捜査隊がある。

○公安総務課
・共産党が捜査対象。近年共産党の活動が下火のため、カルト(オウム真理教、統一教会など)、グリーンピース、シーシェパードも対象。
・基礎調査、秘聴(盗聴)、視察(徹底監視)、協力者獲得などを行う。

○公安1課
・左翼過激派(革マル以外)が捜査対象。よど号事件、ダッカ事件などに対処。
・左翼過激派には中核派、革マル、革労協などが存在するが、革命的共産主義者同盟が起源。
・明大、法大の拠点は閉鎖され、平成17年にはテロ・ゲリラの件数が0件となり下火。

○公安2課
・左翼過激派(革マル)が捜査対象。
・札幌アジト、豊玉アジト、浦安アジトを捜査。警察無線の傍受記録などを押収。
・早大の拠点は閉鎖され、革マルも方針転換したため下火。

○公安3課
・右翼団体が捜査対象。石井代議士事件、「刀剣友の会」による建国義勇軍事件などに対処。
・右翼には暴力団系と非暴力団系が存在。近年はネット右翼などの潜在右翼が存在。

○外事1課
・東アジア以外の国(主にロシア)の諜報活動が捜査対象。
・ロシア大使館員の3分の2が諜報員で、産業スパイ、軍事スパイ、不正輸出を行っている。しかし外交官は特権で逮捕不可。

○外事2課
・東アジアの国(主に中国、北朝鮮)の諜報活動が捜査対象。
・精密測定機器、直流安定化電源装置などの不正輸出や日本人拉致事件に対処。
・情報収集方法には、ヒューミント(人から)、シギント(通信から)、オシント(公開情報から)がある。

○外事3課
・国際テロリストが捜査対象。アルカーイダのテロリストが日本に潜入していた。
・ネットカフェ、レンタカー、ホテル・アパートなどの管理者から情報収集。

○公安機動捜査隊
・テロ・ゲリラの現場に直行。NBC(核、生物、化学)兵器に対応。

○その他
・検察庁公安部-公安事件激減のため、薬物事件、組織犯罪を扱う。
・法務省公安調査庁-破壊活動防止法、団体規制法に対処。
・道府県警-規模に寄るが、警備部に公安課を設置。

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